かなしみ/時間/たけくらべ

もうすぐ五月も終わる。

五月病にもかかったのかかからなかったのか分からないくらいにはいつも病んでいる。

いつからこうなったのか、どうしてこうなってしまったのか、とてもかなしい。

 

若いときの数年前なんて大昔だし、数ヶ月前だってすごく昔のことのようで、中学一年生も大学一年生も同じ程度で大昔という気がするのだった。

歳を取ると時間が過ぎるのがあっという間だとよく聞くけれどほんとうだろうか。

 

時はいつも同じ速さで進んでいるのにわたしたちの感じ方はこんなにも違う。

同じ速さということにしてはあるけれど、体感を信じれば時はいつも違う速さで進む。

そう、わたしたちは常に感じて生きているのだし、何事も感じ方がとても重要で、感じ方をうまくコントロールできるようになればこっちのもんなのだろう。

 

この鬱々とした日々がはやく終わりますように。

時がまた穏やかに流れますように。

 

 

樋口一葉の『たけくらべ』を読み直した。

松浦理英子の現代語訳で、原文と句読点を変えずに訳してあるというやつを前に買って持っていてひさしぶりに。